2021年8月12日 (木)

もしも徳川家康が総理大臣になったら

ビジネス小説 もしも徳川家康が総理大臣になったら


おっもしろい(笑)


現時点での2021年ナンバーワン


総理大臣=徳川家康
財務大臣=豊臣秀吉
経済産業大臣=織田信長
官房長官=坂本龍馬


というだけで大笑いなのだが、日本史に興味がない人でも小説として面白いように出来ているし、日本史に詳しい人ならもっと面白く読める。


ストーリーとしてはツッコミどころ満載なんだけど、所々ビジネス書としてはっとさせられるような台詞が出てくる。
トップに立つ人間が取るべき振る舞いだったり、家康と他の武将との関係が上下関係ではなく役割分担として捉えられていたり、いかにシンプルで純粋であることが大切かという話だったり。


コロナ禍での政治のあり方を題材にしているけど、「ビジネス小説」と謳っている通りビジネスにおける忖度なくシンプルに考え行動することが重要だと教えてくれます。

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2021年7月 5日 (月)

BTS オン・ザ・ロード

BTS オン・ザ・ロード


BTS沼にはまっていくメカニズムを、ちょっとだけ学術的に語った本。
初めてYouTubeで『Dynamite』を見た時、当然メンバーの名前も知らなければ、その識別も出来なかった。


関連動画で自動的に再生される動画を見てると、ジャニーズとは桁違いのダンスと歌のうまさに、なんとなくハマってきた。
そのプロセスを可視化しているのが、この本。


3つの層で構成されるトランスメディア。
第1層は楽曲とMV、第2層はメンバーの日常と成長、第3層はメンバーの人生。
最初は単純に曲を聴いてダンスを見てるだけから始まり、本人と役柄の境界線が微妙な『花様年華』に興味を持ち、日本のお笑い番組より面白いバラエティの動画、国連でのスピーチ、ワールドツアー、と各層を行ったり来たりしながらハマっていく。


サンパウロ公演でARMYが韓国語で大合唱しているのに驚き、Billboardで普通に1位になっているのに驚き、もうこれはサブカルチャーなんかじゃなくグローバルに活躍するアーティストで、Michael JacksonやBeatlesと比べられてもおかしくない現象なんだと気付く。


全てが最初から計画的、戦略的に進めてきたわけではなく、メンバー7人の個性を活かしながら少しずつ戦略を変えて、色々なものを取り込みながら、いつの間にかはるか遠い所まで来たBTS。


当分、目が離せません。

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2020年10月20日 (火)

1984年

一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫)


政治には興味がないし、ブログやSNSで政治的なことを書くことはないのだが、この本を読んでみようと思ったのは、コロナ禍での色々な報道を見てて、何人かの政治家に全体主義的な匂いを感じたから。


あまりにも有名な本なので、ここで内容に触れるつもりはないが、一番衝撃を受けたのは公用語からどんどん言葉を減らして行くというくだり。
「良い」の反意語は「悪い」だが、この「悪い」という言葉をなくして「非良」にする。
「素晴らしい」は「超良」とか、言葉をなくしていくとその概念がなくなり、前述の例で言うと、人から「悪い」と言う概念がなくなる。
それは思考を停止させていくという国家戦略。


言葉をたくさん知っているということは、それだけ広く深い思考が出来るということ。
頭の中で何かを考える時、人は言葉を使って考える。


洗脳や拷問のように直接的な手段で思考停止にしていくのはわかり易いが、言葉をなくしていくというのはすごい。




最近、「忖度」や「あざとい」という言葉をよく見聞きするが、これは逆のケース。
ぼんやりとしたイメージでしか持っていなかった概念が、それを表現する言葉を持つことによって、明確に理解でき使うことが出来るようになる。
「忖度」なんて、一度知ってしまったらそれ以外の言葉ではもう考えられない。


考えるためには語彙力が必要だ。

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2018年12月17日 (月)

脊柱管狭窄症は99%完治する

脊柱管狭窄症は99%完治する “下半身のしびれ


どこをどう読んでも今の腰痛の症状に当てはまる「脊柱管狭窄症」。


真面目に体幹トレーニングもストレッチもやらずに、ランニングを続けてきたツケがまわったかな?


とりあえず、テニスボール買いました。
地道に仙腸関節矯正してみます。

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2016年12月17日 (土)

犬神家の一族

犬神家の一族 横溝正史自選集



小学生の高学年から中学にかけて貪るように読んでいた横溝正史。
父親に見つかると、「こんな下らない本なんか読んで!」と怒られるので本を隠してたな〜なんてことを思い出しながら。


そう考えると、40年ぶりに読んだということか。。。


いや〜面白い。
当時は相続の仕組みとかよくわからずに読んでいたと思うけど、大人になってから読むと、終戦直後の復員者のこととか、地方の経済発展のこととかも含めて、色々な時代背景がわかるので、より一層面白く感じる。


「無作為の作為」を中心に添えたトリックの数々は本当によく出来ているし、著者の晩年の金田一シリーズは、無駄に説明的な描写が多く、長くて途中ダラケてしまうところがあったのに対して、初期の頃の作品にはスピード感もある。




他の作品も再読したくなって、『獄門島』と『悪魔の手毬唄』もポチってしまいました。

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2014年2月16日 (日)

永遠の0

永遠の0 (講談社文庫)



色んな人に薦められて。


あまり小説は読まないし、ましてや戦争ものはあまり好きじゃないし。






はい、最後は号泣です。


前半は徐々に徐々に宮部久蔵にのめり込んで行くのだが、後半は各章毎にこみ上げてくるものがあり、最後の結末ではもう号泣です。


戦争の悲惨さとか、軍部上官の無能さとか、今更そんな感想を書くつもりはないですが、清々しく泣ける素晴らしい一冊です。




電車の中や会社の休み時間には読まないほうがいいですよ。
恥しいことになるからw


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2013年9月22日 (日)

ドキュメント 深海の超巨大イカを追え!

ドキュメント 深海の超巨大イカを追え!

NHKスペシャルで話題を読んだダイオウイカのドキュメンタリーを書籍化したもの。

こういう、長い年月をかけて何かを成し遂げた人達の物語大好き。


テレビでは、イカ研究の第一人者である窪寺博士がメインだったが、こちらは制作側のプロデューサー、ディレクター、カメラマン達のダイオウイカを追った10年の物語。

話を盛り上げるような演出もなく、淡々とダイオウイカの撮影に関わった人達の10年を追って行くのだが、それが故に静かにこの物語の中に引き込まれてしまう。

なかなか成果の出ないプロジェクトを続けるための日々の色々な試行錯誤や交渉。
地道に継続することの素晴らしさ。
何かをやめる決断。
純粋に喜べない成功。


やっぱりいいな、こういうの。


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2012年9月 5日 (水)

酒呑み、肉三昧でも一生太らない食べ方

酒呑み、肉三昧でも一生太らない食べ方~たらふく食べて脂肪を燃やす!糖質制限ダイエット~

ダイエット本って初めて読んだw

ブログをよく見てる築地王がどうやって痩せたのかちょっと興味があって。
最近、体脂肪率が絶賛上昇中な理由がよくわかった。

そりゃ、ソバ、パスタ、餃子、カレー、、、と炭水化物を好きなだけ食ってりゃいくら運動してても太るわな。
ただ、一回の食事で糖質20g(寿司2貫分のゴハン)っていうのは辛いな〜
夏はビールも飲みたいし。

結局は、どういうダイエット方を採るか?というよりは、自分の体重をどうやってコントロールするか?ということだと思う。
朝体重計に乗って、ちょっと増えてればその日の食事を気をつけるとか、そうじゃなきゃ身体を動かすとか。
そうやって、日々の増減を見ながら体重をコントロールできるかどうかが、体重を維持できるかどうかの最大のポイントだと実感。

こういう普段とは毛色の違う本もたまには面白いです。

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2011年4月30日 (土)

PRAY FOR JAPAN ‐3.11 世界中が祈りはじめた日‐

PRAY FOR JAPAN ‐3.11世界中が祈りはじめた日‐


ネットで何度も見た文章なのに涙が止まらない。

あの頃、映像を見ては涙を流し、インタビューを聞いては涙を流し、記事を読んでは涙を流し、心がザワザワし、悶々とし、色々なことを考え、色々なことを誓い。。。あれから50日がすぎ、そんなことが薄れてきていた。


あれから、まだ50日、もう50日。


まだたった50日しかたってないのに、既に何もなかったような生活になり、目先のことに追われている。

もう50日もたったのに、テレビから流れる映像では、ガレキの山は何も変わってなく、いまでも避難所での生活を強いられている人たちがいる。


じゃあ自分はどうするのか?自分には何ができるのか?

そういうことを忘れないために、この本が必要なのだ。


あと、やっぱり、「紙」に書いてあることを読むのと、PCや携帯の「画面」を通して読むのとでは、伝わり方が違う。
紙はあたたかく、でもストレートに伝わってくる感じ。

この本の、紙の手触りとか、厚さとかもいいですね。

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2011年2月14日 (月)

永い夜

永い夜


言葉では言い表せない、なんとも言えない余韻が残る。


小さいころから寝つきが悪かった。

ベッドに入って30秒で寝てしまう今では考えられないが、多分、20代の中ごろまでそれは続いていたと思う。

夜、布団に入ると色んなことを考え出してしまう。

小さい頃は、空想だったり、何かを考えていたり、、、そう、「寝てるときってどうなっているんだろう?」「このまま目が覚めなかったらどうしよう?」とか。

学生の頃は、寝るのがもったいない、というのもあったが、眠くなるギリギリまで起きてて、何も考えずに眠れるようにしていた気がする。

社会人になってからは、今度は、会社であった腹立たしいことを思い出していたり、うまく動かないプログラムのことを考えていたり。

その頃は、「眠れない」ということがイヤだったけど、今となっては、そういう「何かを考えている時間」が、大切な自分の一部だったような気もする。


でも、思い出すのは、眠れないときの、あのイヤな感じ。


フタをしていた心の一部を開けられて、気持ちがザワつく。


何とも言えない余韻が残る。


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