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2020年3月30日 (月)

昆虫食と文明

昆虫食と文明―昆虫の新たな役割を考える


80億もの人類を維持する為の主要な栄養素であるタンパク質を、ウシ、ニワトリ、ブタから摂取するには、膨大な資源を要していることも知っていたし、その解決策として昆虫食が注目されていることも知っていた。


ただ、昆虫の料理法や養殖の研究がここまで進んでいて、世界各国に広がっていることは全然知らなかった。
それを知るだけでも、読む価値のある一冊です。


加えて、昆虫食を広める上での、環境破壊の問題、食品衛生上の問題、倫理面の問題等々、さまざまな問題があることもよくわかる。


あとは嗜好の問題。
日本人は昔から、イナゴや蜂蜜を食として取り入れているからハードルは低いように思われるし、数十年前には気持ち悪がられた刺身や寿司のような生ものが、今では欧米で人気であることを考えると、世界的に受け入れられる可能性はある。(粉末にしてしまえばわからないし)


でも、なんか抵抗があるんだよね。
カブトムシの幼虫のようなものを食べるのは抵抗があるし、セミやコオロギのような形態もちょっとね(小さい頃は普通に捕まえてたけど)。
よくよく考えたら、エビやカニも同じような変な形なんだけど、なんで抵抗感がないんだろう?
海にいる生物だとよくて、土にいる生物だと気持ち悪いのか?


タンパク質を、低コストで持続可能的に獲得するという観点からは、頭ではその可能性を理解出来るのだが、実現には時間がかかるかな?

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