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2019年5月 2日 (木)

ホモ・デウス

ホモ・デウス 上: テクノロジーとサピエンスの未来ホモ・デウス 下: テクノロジーとサピエンスの未来
最終章の『データ教』、全てはこの章の為の伏線だったような気がする。
「集中」か「分散」か?

システム開発の世界では、メインフレームによる「集中」から分散システム、最近ではマイクロサービスアーキテクチャという「分散」化が歴史的な流れ。
政治的には、独裁制が「集中」で民主主義が「分散」だが、ブロックチェーンの世界では一部のアナーキスト達がサトシ・ハシモトが唱える民主主義以上の「分散」の世界を熱狂的に支持している。

ではデータは?

欧州を中心に、企業や個人にGAFAからデータの主権を取り戻そうというのが最近の流れ。(要は集中から分散へ)
日本でも情報銀行というのは、その文脈の中で出てきた概念。

でも、テクノロジー的に劣る普通の民間企業や個人がGAFA以上にデータを活用できるのか?
一方で、規制を受けない中国の政府やアリババは、好きなだけデータを扱えGAFA以上のことを実現できるかもしれないが、単一目的でのデータ利用からは、想像もつかないような私達にとっていいサービスが出てくるとは思えない。

一概に、「集中」と「分散」のどちらがいいとは言えないような気がする。

『サピエンス全史』から続く壮大な歴史の流れの中で、AIに繋がる知能や意識の話からデータについてまで、私達を取り巻くテクノロジーについて、色々と深く考えるいい機会をもらった。

 

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