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2018年12月19日 (水)

日本史で学ぶ経済学

日本史で学ぶ経済学


こういう本を読むと、歴史を勉強しててよかった〜と思う。


個人的には、第1章の「貨幣の経済学」が一番面白かった。


今の仮想通貨を鎌倉時代の宋銭になぞらえて説明しているのだが、宋銭が分権的信任により浸透し、それを幕府が追認するという構造は、まさに仮想通貨と同じ。
幕府には鋳造技術がないということと、既に信任を得てしまったということが、追認の理由。


こうやって、新しい貨幣が浸透していくという事例。


それに続く、仮想通貨と金本位制の共通点の話。
マイニングの限界費用が仮想通貨の価値を裏付けしているというのは、私とはちょっと捉え方が違うけど、金本位制というのは、兌換目的のために十分な量の金を保有している国同士で、金を自由に輸出入できなくてはならない、という定義と、その金本位制が失敗に終わったという歴史から、今後の仮想通貨を考えるヒントがあるような気がする。

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