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2018年6月13日 (水)

江戸を造った男

江戸を造った男


同じような本で、『家康、江戸を建てる』があるのだが、そちらが、色々な主人公を題材にしているのに対して、こちらは河村瑞賢一人の物語なので、最初のうちはスピード感がなく、あまり話が進まないのが、途中からどんどん面白くなって惹き込まれていく。


商人にして、東廻り・西廻り航路の開発や、淀川の治水、越後上田銀山の再興の他、数々の事業を成し遂げた男の物語。


根底に流れるのは、小利を追わず大利を追う姿。
目先の利益は決して追わず、大局的に見て、国(藩、町、村)やそこに住む人々にとって、何が一番利益かを考えて計画し行動する姿勢。


「働け」と命ずるのではなく、心地よく働ける仕組みや状況を作って、人々が自ら働くようにする哲学。
「無理だ」と諦める前に、固定観念をとっぱらってやってみる行動力。
何かを成し遂げ、その達成感をみんなで分かち合うという態度。


歴史小説として十分に面白いですが、マネジメント本として読んでも面白い一冊です。

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