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2018年3月17日 (土)

失敗の本質

失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)



20年ぶりぐらいに再読したが、未だに色褪せない面白さ。
ただ、昔読んだ時とは、面白い箇所が全然違う。


ノモンハン事件、ミッドウェー作戦、沖縄戦、、、といった具体的な事例は当然面白いのだが、今、この年齢、この立場で読むと、後半、特に三章の組織論は、今の時代にも充分に通用する内容だということに驚く。


◆効果のない兵力逐次使用
◆戦略的グランドデザインの欠如
◆兵站(ロジ)の軽視
◆作戦立案者と遂行者の認識の不一致
◆妥協による両論併記的折衷案
◆情緒や空気が支配する傾向
◆適応しすぎて特殊化した組織




こららの「教訓」とは別に、組織文化の定義は参考になった。
組織文化とは、組織の成員が共有する行動様式の体系のこと。組織の過去の環境適応行動の結果として組織成員に共有されるに至った、規範的な行動の仕方。


要は、平たく言えば、「何かあった時の”仕事のやり方”」ということ。


これからの組織風土・文化の醸成に、大いに役に立ちそうです。
いいタイミングで、いい本の存在を思い出しました。

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