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2018年2月12日 (月)

東北を置き去りにした明治維新

東北を置き去りにした明治維新  戊辰戦争の謝罪なしに、日本の融和はない

明治維新150年や戊辰戦争を語る座談会をまとめたもの。


色々なテーマが深掘りされるわけではないが、座談会形式の本は、あるテーマについてざっと把握するには面白い。




戊辰戦争がなぜ起こったか?
会津はなぜ薩長に勝てなかったのか?


本質的な原因は、江戸260年の間の「視野の広さ」と「柔軟性」だと思う。
海に囲まれた薩摩・長州が、常に海外の動向や政治、文化に触れていて、その中で色々な考え方を許容・吸収していき、その延長で新しい学問、技術を学び、能力がある人間を(ある程度)登用していく一方で、会津は全くその逆。


どちらが正しいとか卑怯だとか、そいうレベルの話ではなく、藩という組織運営の根底を流れるものが、会津は全く遅れていたということ。


鳥羽伏見の戦いで徳川慶喜が逃げたとか、会津には薩長と直に膝を突き合わせて交渉出来る逸材がいなかったとか、色々な原因の積み重ねではあるが、それらはどれも表面的な原因のように思える。




まさに企業組織が崩れていく時と同様に、いつの間にか中から腐っていて、外の状況をわかっていない中で、最後に外敵から潰された、ということだと思う。


個人的には、薩長のやり方がいいとも思わないし、その後の歴史を考えても、長州に権力を持たせない、ということは、違った国のあり方を見いだせる可能性が充分にあったと思うが、それと会津が敗れたということはまた別の話であって、敗れるべくして敗れていく姿は、その歴史から学ぶものが大いにあると思います。

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