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2017年11月26日 (日)

アマゾノミクス

アマゾノミクス データ・サイエンティストはこう考える
amazonの元チーフサイエンティストが考える、「データ」活用の世界。
日本でも「情報銀行」「情報信託」といったキーワードが、普通に新聞に出るようになり、個人情報の持つ絶大なる力が一般的に知れ渡るようになってきている。


既にamazonやFacebookで、日常的に自分自身の行動データを晒している人間にとっては、その先に一歩進んで、自らがその価値を知り、かつ自分のデータに関する権利を持つことが重要だと考えているし、この著者も同様のことを、色々な裏付けとなる事例を元に、示唆に富む理論を展開している。


これは、個々人が自分のデータに対して、主体的に関わることを求めており、その為の権利として著者は次の4つを挙げている。


1.データを修正する権利
2.データをぼかす権利
3.データの設定変更の権利
4.データをポートする権利


この整理は非常に役に立つものであり、欧州一般データ保護規則(GDPR)を細かく読むよりも、はるかに本質的なことを教えてくれる。




あと面白かったのが、プライバシー効率という考え方。(私は全く知らなかった)
一定の正確性をもったアウトプットを、最小のプライバシー喪失で得ることができ、しかもデータが絶対に必要な最低限の人にしか使われない理想的な状態を、プライバシー効率100%とするという考え方。


個人データを扱うシステムを設計する際には、非常に参考になる考え方。


この目線を持って、「情報銀行」や「情報信託」のHowを考えましょう。

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