研究開発マネジメントの“強化書”
世の中全般的に「研究開発」流行りです。
トヨタのような大企業に始まり、AIやロボット、IoT、医薬品に新素材開発と。
焦りのあらわれですかね?なんて言ったら企業の経営者に怒られそうですが。
この本に書かれていることは、題名にもある通り「ミドルマネジメント機能」についてです。
主題は以下の4つ。
①経営の意図の咀嚼と翻訳
②研究開発活動の方向付け
③研究開発テーマの事業化推進
④研究開発の組織能力の構築
研究開発なんて難しい仕事とは無縁な私は、①〜③はさらっと読み進めて、面白かったのは④。
ここで言う組織能力とは、技術を獲得・蓄積していく能力。
その為に必要なアプローチは、「意図的に組織能力を鍛える」「組織の学習能力を高める」ということ。
更に言うと、「意図的」というのは、OJTのように教えて育てるのではなく、経験を通じて自らが育つように促すということ。
これは普通の職場でも同じで、経験する機会を与え、その中でなぜそう考えたのか、別のやり方は試したのか、と知的好奇心を刺激したり、問題の深掘りを行うための問いかけを意識的にすることによって実現出来る。
若手・中堅に対してだけではなく、マネジメント層に対しても、問題解決の勘所や、意思決定のポイントを習得させるのにも使えます。
いきなり事業への貢献とか収益の拡大には結びつかないけど、組織能力の向上なら地道にやっていくことが出来そうです。
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