« 家康、江戸を建てる | トップページ | 応仁の乱 »

2017年8月 7日 (月)

ブロックチェーン・レボリューション

ブロックチェーン・レボリューション ――ビットコインを支える技術はどのようにビジネスと経済、そして世界を変えるのか


初めて「ブロックチェーン」なる技術を知った時、これはFinTechを支える技術の中では、最大級のインパクトがあるもので、銀行の勘定系システムを根底から覆す可能性があると思った。


その後、色々と勉強していくうちに、その捉え方になんとなく違和感を感じるようになって、この本を読んだら、自分の思考が如何に浅かったかを痛感させられた。




ブロックチェーンって、やっぱりそんなレベルの技術ではないです。
金融どころか、企業組織、社会、経済、法律、政府、ひいては世界を変える可能性を持った技術であり、かつ現実にそれが始まっているということがよくわかる。


インターネットによって、世界中の情報に簡単にアクセス可能になった一方、GoogleやFacebook等、ほんの一握りの超大企業が、誰にもアクセス出来ない膨大な情報を集中管理しているという現実。
これを本当の意味での、情報の共有が実現され、富ではなく価値が再配分される世界。


これまでは当たり前だと思っていことが、ブロックチェーンを使うことにより、全く異なる世界に変わっていく可能性。


有名な例で言うと、エストニア政府なんかは、日本では考えられないようなサービス(しかも公共の)を、既にブロックチェーン技術を土台にして提供しているのである。


当然、全てがバラ色なわけではなく、細かい話だかスマートコントラクト一つ取っても、色々な課題・問題を抱えている。
でも、きっといつかはそれらも解決されると私は信じている。




この本の最後の解説には、ブロックチェーンは、こんな世界になったらいいな、という「夢」をより具体的に見させてくれるものだと書いてある。
これは、ITやFinTechの本ではなく、ビジョンや理念の本です。


|

« 家康、江戸を建てる | トップページ | 応仁の乱 »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。