HARD THINGS
こういう本好きだ〜
ネットスケープの発展と衰退を経験した後、ベンチャー企業の創業者CEO、ベンチャーキャピタルと渡り歩いた著者の人生は、IT業界の厳しい浮き沈みそのものであり、この本はそんな経験の中から「失敗」から洞察された著者のマネジメント論を記したもの。
ベンチャー企業のCEOの方々が読むと、直接的かつ具体的な色々なことを学ぶことが出来ると思うが、普通のビジネスマンでも、困難なことにブチ当たったり、新たなビジネスを展開する際に役立つ数多くの示唆を与えてくれる。
例えば、平時のCEOから戦時のCEOにモードが変わる時、CEOだけが全てのデータと情報を把握していて、それら全ての状況を把握していない人間からのアドバイスなんか受けても意味がない、会社が生きるも死ぬも、全てがCEOの判断の質次第という考え方。
もう何も打つ手がないと思われるような状況に陥った時、自分自身に対して、「やっていないことは何か?」と聞くこと。
顧客は現行製品の経験に基いて欲しいと思っている機能しかわからず、正しい製品を作れるのは、顧客が真実だと思っていることを無視する勇気があるイノベーターだけだということ。
困難な問題を解決する法則はない、という大前提のもと、著者の経験に裏付けされた経営における価値観、優先順位、発想等がびっしり詰まった一冊。
こういう本は刺激的で面白い。
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