気候で読み解く日本の歴史
こういう時代を一気に駆け抜ける歴史本は好きなタイプ。
ある一時代の深堀りも当然面白いが、例えば、生命40億年とか地球137億年とかを、ある一つの視点でまとめたものが好きだったりする。
これは、徹頭徹尾「気候」の視点から、日本の歴史を語ったもの。
こんな視点に触れるのは初めてで面白い。
続日本紀に記載された奈良時代の干ばつの被害。
桜の開花時期から推測する、各年の気温の状況。
といったような現象に対して、その年代の太陽の黒点の動き、火山の噴火、エルニーニョ等々、科学的な裏付けを元に、その当時がどういう気候だったかを類推する手法は、納得感をもって読み進むことが出来る。
また、例えば干ばつやそれに伴う飢餓に対して、各時代の為政者がどういう対応をしたのかも面白い。
迅速な情報収集と具体的な対策により、飢餓の拡大を防いだ徳川家光に対して、食べるものが何もないのに、生類憐れみの令により、さらに悪化させた徳川綱吉。。。とか
これは、これから歴史本を読むときの視野が広がりそうです。
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