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2011年1月16日 (日)

ITにお金を使うのは、もうおやめなさい

ITにお金を使うのは、もうおやめなさい ハーバード・ビジネススクール・プレス (Harvard business school press)


ずっと読みたいと思っていた一冊をやっと読んだ。

本を読むタイミングは難しい。
流行っているからと読んでも、全然面白くないこともある。
その時の自分の興味、抱えている問題、置かれている立場等々、色々な要因がからみあって、同じ本でも、面白かったり、そうじゃなかったりする。


"Dose IT matter?"
これを読む状況にやっとなったということ。

元々、ITがスゴイ収益をもたらしたり、爆発的に生産性を向上させたり、というようなことはないというのが、私個人の考え方。

どちらかと言うと、サービスレベルを維持する(他社に比べて)、劣後しないようにするために、ITへの投資をし続ける。
但し、それは足を止めることなく、投資続けることが重要、という考えを持っている。

そういった意味では、この著者が言いたいことは十分すぎるほど理解できる。


一方で、ITに従事する人間として、ITが電力や鉄道のように、完全にコモディティ化して、コストとリスクをコントロールするだけの対象になるといった意見には、ちょっと疑問符がつく。

それを認めてしまった瞬間に、例えばアーキテクチャの進化などは止まってしまうのではないか?
ITの未来はパラダイスだ!と考えている人間がいるからこそ、技術革新も進むのであって、そこに何かワクワクするようなことを期待できるのではないだろうか?


ITのみならず、色々な公共事業の歴史も踏まえながら、自分なりに歴史を振り返り、現状を評価し、未来を考えるには、この本の問題提起は非常に面白いものである。

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