龍馬史
大河ドラマの『龍馬伝』が終わって、テレビで植えつけられた坂本龍馬の偏ったイメージを正すために手に取った。
どうしても映像で見てしまうと、そのイメージが植えつけられてしまうのだが、爽快で純粋な龍馬のイメージを引きずらずに、偏見のない見方に戻すにはちょうどよかった。
当然、幕末の時代にあれだけのことを成し遂げるには、志や情熱だけで出来るわけがなく、(あまりキレイとは言えない)ネゴシエーションや、武力討伐も辞さない作戦も必要であって、そのあたりの龍馬の一面をわかりやすく説明してくれている。
短時間でさらっと読むには面白いのだが、欲を言えば、もうちょっと著者の意見の根拠となる文献の説明や、記述の抜粋が欲しかった。
歴史モノでも、記紀の時代であったり、考古学の本だと、具体的な事実が列挙されており、著者の見解の裏付けがクドイぐらいに書いてあったりするのだが、そのあたりが薄い分だけ、自分の頭で消化しないまま読み進んでしまい(だから読みやすいのだが)、最後の納得感が残らないのである。
そのあたりがちょっと物足りなかったかな。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント