リーダーの「伝える力」
「事実・感情・シンボル」を通したコミュニケーションの有効性、必要性に始まり、シンプルで明快なリーダーシップ論を展開している良書。
ちょっとしたヒントになる文章、キーワードが各所に散りばめられていて、コミュニケーションで役に立ちそうなことが数多く書かれている。
ただ、この手の自己啓発本によくある傾向なのだが、前半は書籍全体のテーマに即した具体的な内容が書かれていて面白いのだが、後半になるとちょっと違うテーマが入ってきて、かつ概念的な話が中心で面白くなくなってしまう。
リーダーの声を如何にまわりに伝えるか?事実だけではなく、感情を込めて、印象的なシンボルで表現する。
そのテーマで最後まで通してくれれば、より実践的な本になったのではないかと思う。
書籍のテーマとは直接関係ないのだが、一番「なるほど!」と思ったのは以下の文章。
(著者はコンサルタントであることを前提に)
「この仕事に永続性のあるものは一つもない。手で触れられる成果もないし、結果の永続性も保証できない。どこで始まりどこが終るのかもはっきりしない。これで万全と思える瞬間もない。
(中略)
思うに、仕事という文脈に意味を生み出せるリーダーは、困難で意義のある任務をやり遂げたといえると思う。彼らに働く理由を与えてあげよう。」
私の仕事も目に見えて手で触れるものは何もない。
働く理由はなんだろう?(2007/5/1)
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