渋滞学
この手の(著者には悪いが)中途半端な本が大好きだ。
困ったことに、ちょっとでも専門的な文章が続くとスグにチンプンカンプンになってしまうし、逆に『○○入門』みたいな本だと、「これでお金を取るのか!」と怒ってしまう。
その点、この本のように、読みやすい文章の中に所々その裏づけとなる数学的、工学的な理論が散りばめられているような本が好きなのである。
読み始める前は、「ゆるやかな坂が始まる道で渋滞になる」とか「トンネルの入り口では速度が遅くなる」とか、そんな程度の話が満載の本だろうと思っていたのだが、実際に読んでみると、確かにそういう話は出てくるのだが、それらが全てモデル化されて説明されており、かつ車の渋滞以外の、アリ、ネットワーク、たんぱく質合成等、面白い話が次から次へと出てくるのだ。
車の運転をしていてもちょっと渋滞するとイライラするし、食事をするのにお店で並ぶのも大嫌いだけど、学問としての渋滞学は本当に面白そうです。(2007/3/20)
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