実践・リスクマネジメント
ソフトウェア開発プロジェクトにおけるリスクマネジメントの本を買おうと思ったのだが、これが意外に見つからない。
Amazonで検索しても、有名な書店に行っても、あるのは内部統制、日本版SOX、CSA、情報セキュリティやコンプライアンスに関するものばかり。
そんな中で見つけた、数少ないソフトウェア開発プロジェクトでも適用できる一冊だ。
リスクとは何か?それをどう管理するか?の概要から始まり、具体的なリスクの特定、分析、監視といったプロセスに展開しており、自分達のプロジェクトにおけるリスクマネジメントの能力をどう高めていくかを学ぶには最適な本。
既に企業内に蓄積された定量化指標を使った、高度なリスクマネジメントを実践しているプロジェクトにとっては、その基礎となる考え方の整理に役立つであろうし、これからそういったマネジメント手法を取り入れていこうと考えているプロジェクトにとっては、自分達はどのあたりから取り入れていこうかを考えるのに、非常に参考になると思う。
形式的なリスクマネジメントよりも、リスク事象を発生させるドライバーを見つけ出し、その要因に対する予防策を立て実践していくという、言われてみれば当たり前のことが出来ていなかったことに改めて気付かされた。
プロジェクトをやっていると、目先の進捗管理や品質管理に追われてしまうことが多いが、最終的な顧客への納品に向けては、あらゆる活動がリスク発生の予防策に繋がるということを、自分自身にもプロジェクトのメンバーにも徹底する必要があると反省。
これからソフトウェア開発プロジェクトのプロジェクトマネジャーやプロジェクトリーダーを目指す人には必読の一冊だと思います。
(2007/1/19)
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