2019年7月22日 (月)

IT負債

IT負債 基幹系システム「2025年の崖」を飛び越えろ


銀行の第3次オンラインシステムがリリースされたのが、1980年代半ばから1990年初頭にかけて。
多分その時代に考えられるアーキテクチャとしては最適なものであり、現代のクラウドやマイクロサービスアーキテクチャに続く流れを正確に予測していた人なんてほとんどいない筈。


現在も動いている銀行の勘定系システムは、その後の合従連衡の中で顧客数の差やサービスレベルの差だけではなく、色々な経営判断で存続システムとして残ってきたもの。
でもそれは「勝ち残った」のではなく、今となっては「IT負債」や「技術負債」と呼ばれるレガシーシステムの代表例になってしまった。


FinTechの文脈の中では、システム開発の経験もない日経○○の記者や、かっこいいコンサル企業の人達からは諸悪の根源のように言われ、「こうやればレガシーマイグレーションが出来る筈、なぜそれをやらない?」的な記事やセミナーが多い中、この著者は地べたを這ってシステム開発を経験してきたと思われ、システム部門の地位の低さや、ITベンダーの問題等について的確な意見を述べているのは好感が持てる。


今や、経済産業省からも『DXレポート』が公表され(隅から隅まで読んだけど、内容的には的を得ている)、その問題が周知のものとなったレガシーシステムが抱える問題。
著者が言うように、その一つの解がマイクロサービスアーキテクチャであり、そこへの移行がどれだけ難しいかもわかっている人は多いと思う。


でもそれは、システムに携わる人間の目線であり、システムに携わる人間が考える解でしかなく、これを経営課題と考える経営者なんてほとんどいないのではないか(特に銀行では)。
その莫大な投資額や品質リスクを考えると、システムサイドの人間が主導して解決出来るような問題では決してない。




少しでも自分たちで出来ることはないか?と頭を巡らせる一方で、読後には「あきらめ」という虚しさも残る。

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2019年7月 9日 (火)

FACTFULNESS(ファクトフルネス)

FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣
思った以上に自分の知識がアップデートされていないことに驚く。
特に、医療や教育なんかは、30年以上前に持っていた知識から変わっていないことに気付く。

戦後70年で世界は平和になっている、いい方向に向かっているという感覚は持っているのだが、この本で言うところの所得レベル1〜2に対しては、事実以上に「低い」生活レベルだと思い込んでいる。(世界を2分して見てしまっている)

知識がアップデートされていないのって怖い。
話は逸れるが、日本の一人当たり名目GDPって、かつては2位まで上り詰めたのが現状では26位。
ここ20年の間、ほとんど増えていないという事実を正確に知識として取り入れていないから、企業の経営者って全く危機感を持たないのではないか?とフト思った。

私も、この本のパターンで言うと直線本能やパターン化本能が強いように思える。

世界が今どうなっているかを、事実に基づき理解出来る良書。
かつ、色々な知識がアップデートされます。


 

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2019年7月 8日 (月)

アフターデジタル

アフターデジタル オフラインのない時代に生き残る
「デジタルトランスフォーメーション」はわかっているつもりだったし、中国の事例も単発的には知っていた。
でも、この本を通してまとまった状態で読むと、その視点、発想、思考の深さに加えて、本気度が全然違うことがよくわかる。

あと、これを読んでいると、デジタルトランスフォーメーションって「世界観」なのではないかと思った。
世界観を持っていないのに、型だけ真似してもダメだということ。

悲しいかな、もう中国には全然敵わないかな?


会社で議論していても、オフラインの一部をオンライン化するという発想から抜け出せず、全てをデジタル化するという話にならない。
データを集めても、それを提供してやるという上から目線で、UXやプロダクトにフィードバックするという案が出てこない。

日本中に同じようなストレスを抱えている人達がたくさんいるんだろうな。。。


地道に啓蒙活動しよ。

 

 

 

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2019年6月11日 (火)

人事の超プロが明かす評価基準

人事の超プロが明かす評価基準 (単行本)


『人事ポリシー』が面白かったので続けて読んでみた。
「評価」に使う用語(コンピテンシー)をあらためて認識するには役に立つ。


あと、やってること、出来ることが変わらないのに、年次だけが上がっていく人の評価を下げていく根拠を明確な言葉で得た。
「新人でも、あなたと同じ仕事が出来るよね。あなたの方が給料が高いのだから、もっと大きな影響力を発揮してもらわないと困りますよ」
なるほどね。




この本は、直接的に何かを得るというよりも、この本を通して自分はどういう評価基準を持っているのかを考えることに意義がある。


私は、例えばカッツモデルで言うと、コンセプチュアルスキルを明示的に意識していないからアサインミスをするのだと気付いた。
ビジネスなので、仕事の特性(対象業務や難易度等)に合わせたテクニカルスキルを重視するのは当たり前として、ヒューマンスキルが弱い場合は、ステークホルダーが多いプロジェクトにはアサインしない等、テクニカルとヒューマンは常に意識しているのだが、コンセプチュアルにまで踏み込んで考えていない。
テクニカルスキルに偏っているのだ。


目の前の事象から課題・問題を抽出して
その問題の本質を見極め
その問題の真の原因を考え
原因を分析し対処を考え
その考えを実行し解決していく


そういうコンセプチュアルスキルは、普段は無意識にやっているが故に、他人にも当然そのスキルがあると思い込んでしまっているところがある。


昇級・昇格とか給与・賞与以前の問題として、日々の組織運営の中で、それを明確に意識する必要があることに気付いた。

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2019年6月 4日 (火)

働き方が変わる、会社が変わる、人事ポリシー

働き方が変わる、会社が変わる、人事ポリシー


自分が勤める会社の採用や評価制度といった人事制度に対して、どこが綻び始めているのか、何が課題なのかは見えているのだが、具体的に何から考えて、どこから手を付ければいいのかがぼんやりしていた。


そんな状態を解決しようと見つけたのがこの本。


業務の現場が自分達の組織方針を立てて、そこに向かって仕組みや文化、能力を構築していくのと同じで、人事も「人事ポリシー」を作って、経営陣で合意するところからだ、と当たり前のことをあらためて気づかせてくれた。


まずは「求める人材像」の定義からだ。
本当に尖った人材が欲しいのか?担っている業務によって異なる部分もあるだろうし。
これを定義し共有することが第一歩。


それをベースに、主義(成果・能力・職務・行動主義等)やマネジメントorリーダーシップ、個人プレイorチームプレイ、育成で重視する層等々について、暗黙知になっているものを明確に定義していく。


最後はそれを現状の制度と照らし合わせて、合わないところを修正していくという大きな流れが見えてきた。




等級制度で会社が社員に求めるものとキャリアステップを明示し、評価制度で会社が求めていることと社員の現状のギャップを確認し、給与制度で評価を給与・賞与に結びつける。


これは、会社の為だけではなく、自分の為にも必要な仕事だ。

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2019年6月 3日 (月)

忍者の歴史

忍者の歴史 (角川選書)
フト忍者のことをちゃんと知りたくなって読んでみた。
忍者は歴史的には「忍び」と呼ばれ、他にも乱波(らっぱ)、透波(すっぱ)、草(くさ)、奪口(だっこう)等、色々な呼び名があったとのこと。フムフム

忍者は戦うことはほとんどなく、敵に見つかったらとにかく生きて逃げることが最優先。それは、兵量や城の構造といった敵の情報を持ち帰ることが最優先だから。フムフム

で?
この本、最初から最後まで、基本的には古い書物からの引用がひたすら続くだけで、読んでて一つも面白くない。
途中で何度も止めようかと思ったけど、まぁ薄い本だし最後まで読んでしまった。。。

読み終わる頃には、忍者への興味も失せてしまっていた。

 

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2019年5月19日 (日)

HRテクノロジーで人事が変わる

HRテクノロジーで人事が変わる


急遽、HRテクノロジーの動向について説明する必要が出てきたので、慌てて一夜漬け。
これ、この領域を浅く俯瞰するにはよく出来てます。


人事の対象領域である、採用、配置、育成等々のテーマ毎に、技術、法律、マネジメント、具体的事例がまとめられているので、初心者がざっと頭に入れやすい構造になっています。


この領域、ちょっと面白そう。

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2019年5月 7日 (火)

教養としてのワイン

世界のビジネスエリートが身につける 教養としてのワイン


ワインはよく飲む。
(ほぼ毎日のように)


でもそのほとんどが1000円未満の安ワイン。
(コノスルとかイエローテイルとか)


グラスもデュラレックスでガブ飲み。
(リーデル洗うのがメンドくさい)


何年か毎にソムリエの勉強しようかと思って本を買う。
(結局しない)


この本、フランスとかイタリアとかの国ごとにワインが広まった歴史にも触れてて面白い。
ワインを扱った映画を見るとワインが飲みたくなるように、この本を読んでると、ちょっといいワインをゆっくりと嗜みたくなります。
(そして今日もまた飲む)

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2019年5月 6日 (月)

サブスクリプション

サブスクリプション――「顧客の成功」が収益を生む新時代のビジネスモデル


世の中のサービスがどんどんサブスクリプション化されている。
言い換えると、本来の意味での顧客本位のサービスが増えているということ。
新しいサービスに慣れてしまうと、たまに旧態依然としたサービス(金融とか行政とか)に出くわすと、本当にイラつく(笑)

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2019年5月 5日 (日)

ディズニー、NASAが認めた 遊ぶ鉄工所

ディズニー、NASAが認めた 遊ぶ鉄工所
大企業の下請けをやめて、単品受注による多品種少量生産に切り替えた鉄工所の話。

・儲かるかどうかわからないが、楽しそうだからやる
・儲からなくても、社員のスキルが上がるならやる

楽しいか楽しくないか?スキル向上に寄与するか?は、私も普段から意識している仕事を選ぶ基準。
「そうそう!」と思いながら読み進めると、強烈な一文が出てきた。

「親会社に生かされているのではなく、自分たちで生きる選択を」


ハイ。

 

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